巧言乱徳

こうげんらんとく

入院飯4

am6:00起床。

慣れ無いうつ伏せ姿勢で安眠出来ず、数時間ウトウトしては首や顎、腰の痛みで目覚めてストレッチ。

うつ伏せで寝ているだけが、こんなに辛いとは思わなかった。

朝食。

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朝の検診では手術は綺麗に仕上がっているとの事で、今後どれだけ頑張ってうつ伏せ姿勢を取り続けるかが、視力回復のポイントになる。

病院からは、野球のキャッチャーが胸に付ける様な首の部分がU字にえぐれた形状のクッションが支給されていて、これを胸に当てた姿勢でベッドにうつ伏せになるのだが、首や額、頬や喉、唇など寝具に触れる部分が時間経過と共に血行が阻害される為に痺れ始め、やがて痛み出す。

手術直後の右目は浮かして置く必要が有るので額にクッションを当てているのだが、頭の重みで徐々に沈む為に首の水平が保てず、常に首に引っ張りか圧縮の力が加わり痛みが増して来る。

横になっていても辛いので度々椅子に座って下向き姿勢を取るが、今度は違う所が痛くなって来る。

人間の身体は、長時間同じ姿勢を取り続ける事は出来ないのだ。

望月三起也先生の代表作、ワイルド7の緑の墓と言う章にエビフライと名付けられた拷問が出て来る。

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丸太で作られた十字架を背負わされ、腰を伸ばせない様に90度曲げた姿勢で足と首に鎖を繋がれる。

作中では、『人間が同じ姿勢に耐えられるのはせいぜい1時間さ』、『その苦痛は千本からの針で腰をさされているのとおなじだという』、と解説されている。

この拷問をされたニセワイルド7の一人は痛みに耐えきれず、10時間持たずに発狂する。

主人公の飛馬はエビフライに24時間以上耐え抜いた上で反撃、脱出するが、これは不屈の闘志を持つヒーローだからである。

人一倍根性の無い私が、こんな拷問の様なうつ伏せ姿勢に2週間も耐えられるだろうか?

昼食。

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それにしても1日が長い。

夕食。

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まだまだ眠れない夜が続く。

入院飯3

手術当日。

朝食。

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手術の開始予定時間は午後3時なので、今日は昼食は無し。

午後になって手術準備が始まり、生まれて始めて点滴の針を腕に刺される。

3時を過ぎたが手術が始まる気配が無い。

窓の外が暗くなり、他の入院患者に夕食が運ばれて来る。

予定より4時間遅れて車椅子に乗せられ、手術室に運ばれた。

手術台は歯科医の椅子のような構造で、横になって顎を仰け反らせる様に頭を固定される。

手術開始直前に問題発生。

昨年末から頸椎狭窄性神経痛と言う、Xジャパンのドラマーがアメリカで手術したのと同じ症状で右肩から腕にかけて痛みと痺れが出る事が有るのだが、手術台の不自然な姿勢で肩が痛い。

事情を話して肘の下にクッションを入れて貰ったが症状は改善されず、肩の痛みに耐えながらの手術となった。

手術自体は部分麻酔が効いているので痛みは殆ど無い。

しかし、意識はハッキリしている。

手術開始時、強制的に大きく開かれた眼球に鋭利な金属製の施術器具が差し込まれる瞬間、本能的な恐怖で身体が動きそうになるのを堪える。

手術中は肩の痛みに耐えながら、大きな地震が起こらない事を祈っていた。

眼球に施術器具を挿入して繊細な作業をしている最中に揺れたり、病院なので自家発電設備はあると思うが地震の影響で停電したらそのまま失明するだろう。

手術自体は1時間少々、手術室で車椅子に乗ったまま少し休み、病室に戻ったのは9時を回っていた。

消灯間近の夕食。

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入院飯2

am6:00、起床。

朝食後に診察が有る為、前もって瞳孔拡散薬を点眼される。

am7:00朝食。

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朝食後の診察で手術が明日午後になると告られる。

昨日の外来の混雑具合からある程度予測出来たが、手術も混みあっているらしい。

pm0:00昼食。

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朝食までご飯は150gだったのだが、これ以降200gに増量された。

本日は他にやる事は無く、ひたすら安静にしているしか無いのだが、明日から暫く洗髪出来なくなるのでシャワーを浴びる。

シャワーはフロアに一つしか無いので30分限定、予約制。

個室はテレビをイヤホンを使わずに見られるのだが、目を使う事が禁止されているのでベッドに静かに横になっているしかない。

ちなみに私の場合、右目左上に視界欠損部分が出来たが、数日前は気のせいかと思う位微かな物だったのがハッキリと、しかも大きくなってきた。

眼球内部で光が反転しているので、視界上部に欠損が有ると言う事は、実際は網膜の下側が破れ始めていると言う事。

医師から上側から剥離し始めた網膜は重力で下に引っ張られて一気に剥がれる事も有ると聞いたが、下側の欠損は一気に破れる事は少ないが術後のケアは大変と言われた。

施術時に眼球内部に充填するガスを患部に当てる為に、常にうつ伏せ姿勢でいる必要が有るのだ。

比重の軽いガスは眼球内上部に溜まるので、患部が上側だと極端に下を向く必要は無いが私の様に患部が下側の場合はかなり頑張ってうつ伏せ姿勢を保つ必要があるらしい。

ベッドが空いたので4人部屋に移動。

真ん中が通路になっていてベッドの2個は窓に面している。

私のベッドは窓際の一番奥。

pm6:00夕食。

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夕食後、10時の消灯までの時間がやけに長く感じられる。

それにしても、個室の時と比べて4人部屋は賑やかだ。

患者同士で話しはしないが、ナースコールや看護師の巡回、更にはベッドで携帯電話を使って延々と話している患者が。

この患者、両眼の視力が殆ど無いようなのである程度仕方がないと思ったのだが、その後とんでも無い迷惑患者だと言う事が判明する。

入院飯1

某大学病院眼科の待合室は混雑していた。

待っている患者の多くは高齢者で、杖を突きながら歩いている人も居る。

そんな待合室の狭い通路を何度も奇声を発しながら走り回る幼稚園児位の年齢の男子。

それを笑顔で見守る母親。

まず、母親の躾けが必要だな。

ようやく私の名が呼ばれて診査。

網膜剥離で緊急入院、手術となった。

事の起こりは半月程前の事。

仕事を終えて車で帰宅、玄関に入ってギョッとした。

右目に異変が!

視界右下に影が見える。

感覚的に目の前20センチ位の場所に一円玉大の黒い丸い物が浮かんでいる。

飛蚊症と言う奴か?

すでに病院がやっている時間ではなく、手の打ちようが無い。

しかし、シャワーを浴びて食事をしていると段々影が移動、形を変えて色も薄くなって行った。

翌日仕事を休んで近所の眼科で検査を受けると既に止まっているが、内出血したようだ。

加齢で眼球内部が縮んで網膜が引っ張られる為らしい。

2箇所程、強く引っ張られている場所があり、網膜剥離の可能性が有るので気を付ける様に注意された。

その後暫く小康状態だったのだが、数日前に右目左上に黒い影が見え始めたので再検査すると網膜に穴が開いているのが判明したので紹介状を貰って大学病院に来た訳だ。

それにしても即日入院とは。

網膜剥離初期は振動を与えない事が重要らしい。

緊急入院でベッドの空きが無く、1日2万円近い個室しか無いが失明の危険は冒せない。

生まれて初めての入院は洗面台とトイレの付いたオシャレな個室でスタート。

ホテルと違うのは食事。

まあ、期待はしていなかったけどさぁ。

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浴室乾燥・換気扇の故障?その18

メーカーとのやり取りも好い加減面倒になったので、今後はマンション管理会社(施工会社)に下駄を預ける事にして、今までの経緯とメーカーの見解、そして私の見解を管理会社の担当者経由でメール送信した。

 

マンション管理会社には単なる故障では無く設計及び製造ミスによる製品の瑕疵だと思っている事、長期使用製品安全点検制度上の小売販売事業者としての責務が発生する旨を伝えたのできちんと対応して貰えるだろう・・・大丈夫だよねぇ?

 

しかし、トンデモ無いメーカーだったねぇ。

 

ちなみに当ブログを御覧頂いている貴殿は、アメリカの自動車メーカー、クライスラーの車載システムの不具合がリークされた事件は御存じだろうか?

 

www.gizmodo.jp

 

これは社外の『セキュリティー研究家』がシステムの欠点を指摘したにも関わらず、メーカーが適切な対応を取らなかった為にネットで炎上、最終的には140万台もリコールした上で企業の信頼性を大きく棄損する結果となりました。

 

一方で同じアメリカの自動車メーカー、高級電気自動車で有名なテスラ社では社外からのシステムの欠陥の指摘を積極的に受け入れ、報奨金まで支払っているとか。

 

目先の利益優先で不具合を隠蔽しても碌な結果にならないのは明らかなのだが・・・

 

まあ、それが判っていないからこんな対応なんでしょうけどね。

 

 

ファンの割れ再発!!!(しかも複数部分・・・)

 

kougenrantoku.hatenablog.com

浴室乾燥・換気扇の故障?その17

マンション管理会社担当者からは『回答期限を3月16日(木)に設定して先方へお送りさせていただきます。』と連絡があったのだが期限を一週間過ぎても回答書が届かないので担当者にメールを入れたら更に1週間近く待たされてからようやく回答書が到着・・・

 

いや、正確には回答書では無く、回答書の写真がメールに添付されて届いた。

 

マンション管理会社担当者殿曰く、『スキャンが出来なかったようで、写真データを変換しているようです。原本が届き次第、改めてこちらでスキャンを行い、お送りするように致します。』

 

うーん、今時コピー機も使えない人が担当しているんだ。

 

ますます扱いが雑になって来たなぁ。

 

以下、回答書の内容。

 

1.「正常な部品」とお答えした根拠について

ファンは、弊社で成形している部品ではなく、外注している部品ですが、外注先で検査を行い、検査表を付けたものを納品させております。検査を受け合格したものを生産やメンテナンスの様に供しています。検査は、寸法、バランス、振れ、外観、重量などの項目を実施します。検査に合格したものという意味で「正常な部品」であったとお答え致しました。

 

2.プラスチックの破断について

ファンが壊れたメカニズムは、以下のように想定しております。

①羽をつなげている外周のリング部分のウエルドラインにケミカルクラックが発生(破面は鏡面)

②回転の遠心力でファンの外径が膨らむ

③外径が膨らんだファンがファンケースに触れ、力が加わり、羽が割れる(破面は、脆性破壊面)

きっかけになっているのは、リング部分のケミカルクラックと考えております。

 

3.短期間にファン割れが発生した件について

ファンのウエルドラインの破壊強度を確認しておりますが、特に弱いことはありません。前述のように、ケミカルクラックの可能性が強いと考えております。ケミカルクラックは、経時劣化とは異なり、ご使用環境により比較的に早く発生する可能性があります。

 

引用終わり。

 

相変わらず色々と突っ込み処満載の回答だが、『2.プラスチックの破断について』の回答は何を言っているのだ???

 

この担当者、もしかして不具合内容を全く理解していないんじゃあないのか?

 

『羽をつなげている外周のリング部分が割れた』と言っているのに、

 

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②回転の遠心力でファンの外径が膨らむ

③外径が膨らんだファンがファンケースに触れ、力が加わり、羽が割れる(破面は、脆性破壊面)

って書いてあるけれど、何時の間に羽(ブレード部分)が割れた事になっているんだろう?

 

こんな品質保障担当が勤務している会社で『検査を受け合格』だの、『破壊強度を確認しておりますが、特に弱いことはありません』とか説明されても誰も信じないよ。

 

更に、『きっかけになっているのは、リング部分のケミカルクラックと考えております。』とか書いているけど、どんだけケミカルクラックが好きなんだよ!

 

しかも、『ケミカルクラックであるとしても設計時に使用条件を考慮していなかったというのであればこれは設計不良という事になりませんでしょうか?』と言う質問は回答が無い。

 

そもそも、前回も書いたけれどケミカルクラックが偶々ウエルドラインだけに続けて2回も発生するなんて天文学的な偶然は無い。

 

昨年6月に部分補修して使い続けているけれど、本当にケミカルクラックが原因だったら周辺部分が次々と割れるはず。

 

9か月経っても問題無く使えている事を考えても原因はケミカルクラックでは無い。

 

流石にうんざりしてきたが、再度質問するしかないかなぁ・・・

 

 

 

 

浴室乾燥・換気扇の故障?その16

前回のメーカーからの回答を一部引用する。

 

『ソルベントクラックと判断されています。ソルベントクラックとは、薬品や油脂の溶解成分が樹脂の成型歪や外部応力等がかかっている部分の分子鎖に侵入し亀裂を発生させる現象です。また、上記のファン付着物の赤外分光分析を行った結果、付着物の主要成分はエステル化合物(動植物油等)と判断』

 

引用終わり。

 

自分が見る限り、繰り返し荷重がウェルドラインに応力集中して疲労破壊していると思うのだが、メーカーが言う通り『エステル化合物(動植物油等)』が付着して『ソルベントクラック』が発生する可能性を検証してみたい。

 

まず、動植物油というのは調理に含まれる油煙を言っているのだと思う。

 

ちなみに当然ですが自宅で調理中はIHコンロ上のレンジフードを使用しているので油煙は殆どレンジフードから室外に排気されます。

 

今回問題となっている浴室乾燥・換気扇とは流路が全く別なのでレンジフードで吸われた油煙が浴室乾燥・換気扇に吸い込まれる事はありません。

 

しかし、調理中に発生した油煙の一部が浴室方向へ流れる事はあるでしょう。

 

ちなみにIHコンロから浴室乾燥・換気扇までは直線距離で約5m。

 

調理中は浴室の扉と脱衣所の扉を両方閉めています。

 

24時間換気は3種という奴なので脱衣所の扉は引き戸になっているので戸の周囲の僅かな隙間から吸気されます。

 

浴室の扉は浴室の床を乾燥させる為に扉の下方に下向き吸気するスリットがあります。

 

この2枚の扉の隙間をすり抜けて『ソルベントクラック』が発生する量の『エステル化合物(動植物油等)』がファンまでたどり着く可能性があるだろうか?

 

扉が開いていたら?

 

調理中に扉が開く可能性が無いとは言い切れません。

 

しかし、浴室乾燥・換気扇の吸入口には綿の様に目の細かな不織布(バグフィルター)が内蔵されています。

 

メーカーの言い分は、このような様々な障害を潜り抜けた上で、偶然ピンポイントにウエルドラインが発生している部分だけに油煙が付いたと言ってる訳です。

 

まあ、確率はゼロでは無いかも知れません。

 

しかし、短期間で2回も発生する事はあり得ない。

 

通常の企業ではこのような不具合が発生した場合に重視するポイントが3つあるようです。

 

1.現物

何よりも問題が発生した製品を徹底的に調べる。今回の様に樹脂が破断した場合は電子顕微鏡で断面の状態を調べる。

※悪い例:ユーザーから送られてきた写真をちらっとみて『正常な部品です』と言い切る。

 

2.現場

製品が使用されていた状況を綿密に調べる。

※悪い例:たいした根拠も無しに『ソルベントクラック』とかエステル化合物(動植物油等)』が原因だとか、暗にユーザーに責任があるかのような説明をする。

 

3.現実

予断を持たず、先入観無しに実際に起こった事から原因を究明する。

※悪い例:何度も同様の不具合が続いているにも関わらず、些末な問題と考えて放置。

 

最初のサービス係の対応だけが悪いのかと思っていたが、今回の品質保証担当者の対応も残念だねぇ・・・

 

会社ぐるみでこんな社風なんだろうか?