事故から4日後
(※この記事は他のブログサービスで公開していた「交通事故!追突されて愛車は全損!!相手は無保険行方不明・・・」から引っ越したものです)
相変わらず首が痛く、本日も仕事を休む。
朝一番で見積もりの結果を聞く為にYに電話するが不通。
Yに連絡するように言っておいたトヨタのディーラーに電話を入れると、Yから1度電話が入ったものの修理の見積もり依頼は受けていないし現車も見ていないとの事。
何をやっているんだ?
ランクルを預けてある修理工場に電話を入れると、昨日Yがやってきて、私のランクルをYの車を購入した販売店が持って行ったとの返事。
どこの世界にオーナーに連絡無しで車を動かすヤツがいるのだ?
普通に窃盗だぞ!!
加害者に対する不信感が募る。
一瞬、盗難届けを出そうかと真剣に考える。
そこにYから電話。
感情的になっても意味が無いのでなるべく感情を押さえて話をするが、本当に常識を知らない男だ。
何かやる時は、必ず事前に私に知らせてからやるように念を押す。
明日からの代車の手配と明日直接会って話をする段取りを付ける。
日弁連交通事故相談センター一覧(無料の弁護士相談)
と言うサイトを見つけ、自宅近くの相談所に電話をすると、地元の市役所で弁護士さんが本日午後から30分無料で相談に乗って頂けるとの事なので予約する。
運が良かった。
無料相談は月に1度しかやっておらず、時には相談者が多くて予約が取れない事もあるらしい。
午後、弁護士と相談に行くべく出かける用意をしていると、いきなり何の連絡も無いのにYが自宅を訪問。
菓子折り持参で詫びに来たようだが、いきなり自宅に押しかけるのが相手に迷惑かどうか考える事は出来ないのか?
ついさっき、何かする時には事前に連絡するように念を押したばかりなのだが・・・
事故直後は顔面血だらけでそのまま入院していたにしては元気そうで、未だに首と腰に湿布を貼り、鎮痛剤を服用している私よりは余程健康そうである。
いきなり来られても家に上げる訳にも行かないので玄関先で対応。
開口一番、『車は完全に直らなくでも良いですか?』
ああっ?・・・こいつ、何言ってんだ???
Yがランクルを持ち込んだ購買店で、完全な修理は難しいと言われたからのようだが・・・こちらには何の落ち度も無くて車を壊されているのに、元通りにしなくても納得すると本気で思っているのか?
職業を聞くと結構有名な※※大学生だと言う。
学生なのでお金が無いと言うのだが・・・責任逃れの言い訳を聞いていると胸糞が悪くなってくる。
後日、※※大学在籍どころか、大学生というのも嘘だと判明する。
事故原因は彼の言に寄れば脇見運転との事だが・・・運転暦1年とは言え一体どう運転すればあんな事故になるのか私には理解不能だ。
見通しの良い直線道路、事故直後警察官は飲酒運転を疑ったそうだが、携帯電話を掛けていた可能性が高い。
早々にお帰り願う。
その後、市役所の市民相談所に行き、弁護士さんに色々お聞きする。
一番気になっていたのは加害者が未成年では無いので両親に直接請求出来ず、加害者が学生で収入が無いので支払いが困難な事。
弁護士さんが言うには、本人が親族に金を借り、私に一括支払いがベストだが、それが不可能であれば本人から分割で支払わせる事で、其の際は裁判所で調停を行う事が大事だと言う。
裁判所で調停後、一度でも決まられた支払いがとどこった場合は直ちに強制執行で資産差し押さえ出来るとので取りっぱぐれが少ないらしい。
次に気になるのはいわゆる『赤本:レッドブック』の件。
任意保険の保険屋さんが事故車の査定に使う中古車の価格本である。
初年度登録平成6年のランクル80、通常国産車で車暦10年であれば殆ど無価値と判定されるシロモノ・・・
これに付いては実勢中古車価格が適用されるとの事で一安心。
判例 S49.04.15 第二小法廷・判決 昭和48(オ)349 損害賠償請求(第28巻3号385頁)
判示事項:
一、交通事故による自動車の損傷につき事故当時の価格と売却代金の差額を損害として請求しうる場合
二、交通事故により損傷を受けた中古車の事故当時における価額評価の基準
要旨:
一、交通事故により自動車が損傷を被つた場合において、被害車両の所有者が、これを売却し、事故当時におけるその価格と売却代金との差額を損害として請求しうるのは、被害車両が事故によつて物理的又は経済的に修理不能と認められる状態になつたときのほか、フレーム等車体の本質的構造部分に重大な損傷の生じたことが客観的に認められ、被害車両の所有者においてその買替えをすることが社会通念上相当と認められるときをも含むと解すべきである。
二、交通事故により損傷を受けた中古車の事故当時における取引価格は、原則として、これと同一の車種・年式・型、同程度の使用状態・走行距離等の自動車を中古車市場において取得するに要する価額によつて定めるべきである。
ここで言う中古車価格は最低価格では無く、実売中古車の平均価格で請求出来ると言う判例も有る。
事件番号:東京地方裁判所判決/平成7年(ワ)第15080号
任意保険の保険屋さん(アジャスター)と話す時には赤本価格以上に出す事は滅多に無いらしいが、被害者の権利なので堂々と実売中古車価格を要求するべきである。
上記判例に寄れば『フレーム等車体の本質的構造部分に重大な損傷の生じた』場合は買い替え出来る事になる。
ルーフ迄変形した80が無事に修繕可能かどうか疑わしいが、修理後の愛車の『評価損』についても過去の判例を教えて頂く。
評価損というのは車が事故で修復歴ありとなった場合、販売する時に買い叩かれる分の補てんである。
ケースバイケースだが、修理費の30%位の判例が有るようだ。
つまり、修理費が150万円掛ったら、150万円の30%、45万円を評価損としてプラスして195万円を支払って貰うと言う事だ。
近々、海外出張の予定に成っている。
加害者との交渉が長引くようなら司法書士か行政書士に代理人依頼するつもりだったが、裁判所の調停位なら必要無さそうである。
過失割合が10:0で確定している。(私の過失が0)
被害請求が現状復帰のみで、司法判断が必要なメンタルな損害賠償や後遺症認定では無い。
例え民事裁判を起こしても、弁護士さんに争って貰うような争点が無い・・・
弁護士さんに話を聞いて貰う事で、少し気が楽になった。